森鴎外(もり おうがい)が残した名言を紹介

森鴎外 名言


森鴎外
森 鴎外(もり おうがい) 本名、森 林太郎(もり りんたろう)島根県生まれ。
1862年~1922年
軍医、小説家、評論家、翻訳家。
「舞姫」「ウィタ・セクスアリス」「雁」「阿部一族」「高瀬舟」など。




・現在は過去と未来との間に画した一線である。この線の上に生活がなくては、生活はどこにもないのである。



・世間の人は性欲の虎を放し飼いにして、どうかすると、その背の騎って、滅亡の谷に落ちる。自分は性欲の虎を馴らしておさえている。



・日の光を藉(か)りて照る 大いなる月たらんよりは、自ら光を放つ小き灯火(ともしび)たれ。



・武士はいざという時には飽食はしない。しかしまた空腹で大切な事に取り掛かることもない。



・人の一生といふやうな事を思つて見た。人は身に病があると、此病がなかつたらと思ふ。其日其日の食がないと、食つて行かれたらと思ふ。萬一の時に備へる蓄がないと、少しでも蓄があつたらと思ふ。蓄があつても、又其蓄がもつと多かつたらと思ふ。此の如くに先から先へと考へて見れば、人はどこまで往つて踏み止まることが出來るものやら分からない。



・一々のことばを秤の皿に載せるような事をせずに、なんでも言いたい事を言うのは、われわれ青年の特権だね。



・恋愛もなければ、係恋(あこがれ)もない。いったいこんな閲歴が生活であろうか。どうもそうは思われない。真の充実した生活ではたしかにない。



・人間は遅疑しながら何かするときは、その行為の動機を有り合わせの物に帰するものと見える。



・されど人生いくばくもあらず。うれしとおもふ一弾指の間に、口張りあけて笑はずば、後にくやしくおもふ日あらむ。



・英雄豪傑、名匠大家となるには、多少の狂気なくてかなはぬことは、ゼネカが論をも、シエエクスピアが言をも待たず。



・けふなり。けふなり。きのふありて何かせむ。あすも、あさても空しき名のみ、あだなる声のみ。




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